愛おしくってごめんね

ぷかぷかオタクのひとりごと

放つ、送る

こんにちは。みのりのるです。

 

本日11/23をもって、正式に部活動(放送部)を引退しました。

備忘録として、ここに今の気持ちを書き連ねておきます。

 

私が放送と出会ったのは小学生の頃でした。

放送委員会に入って、お昼の放送が楽しくて楽しくて仕方なくて、自分でなぞなぞを作って出題するコーナーを企画したり。先生や友達に褒められるのが嬉しくて、週に一度の当番の日は絶対に休みませんでした。

中学校ではじゃんけんに負け続けて万年図書委員でしたが、文化祭では実行委員として司会をしていました。弁論大会にも出場し、褒められて伸びるタイプの私は、もっと上手くなってもっと褒められたい!と、間やトーン、語尾の置き方などをこの頃から工夫していたような気がします。

 

そして高校に入学し、放送部に入部しました。

素敵な先輩や同輩、後輩に恵まれて、ドラマを作ったり出演したり、朗読では全国大会に2度出場し、とうきょう総文には出場だけでなく部門別実行委員長として運営にも携わったり…高校でやりたかったこと、高校でできるなんて予想もしていなかったことを、放送部がすべて叶えてくれました。ここで出会った人や言葉が、いつも私を肯定し、励ましてくれています。広い広い表現という夜空を漂っていたわたしを、つかまえて、みちびいて、照らしてくれたものたちがたくさんあります。



放送部は、なんでもできる場所です。

アナウンス、朗読、ドキュメント、ドラマという部門の中で、歌ってもいいし、踊ってもいいし、コントしてもいいし、コスプレしてもいい。なんでもできるんです。表現は自由だから。

 

でも、だからこそ難しい。

 

人は自由を求めるけれど、さあ自由だと言われると何をしていいかわからなくなる。制限が何もないということは手がかりが何もないということだから。けれどその中で淡く光るひとつの星を見つけられた時、自分の中で表現の満天が広がるのです。ひとたび光を掴むことができれば、そこにはあなただけの世界が広がっている。そしてその満天の星空の中にいるとき、あなたもまた誰かを照らす星であるのだと、私は信じています。



放送は、「放つ、送る」と書きます。その字の通り、放送は聞き手である視聴者に情報や想いを「投げかける」ことしかできません。視聴者が投げかけられた想いを受け取るかどうかの意思決定に、制作者や読み手が関与することはできないのです。でも、それでも、制作者や読み手は「この想いを絶対に届けるんだ」と思いながら放送しています。私は、放送において一番大切なことはこの強い意志を持つことだと思っています。「伝わって欲しい」「伝わるといいな」という願望ではなく、「自分の手で、声で、相手の目の前まで伝えにいく」という気持ちがあってこそ人の心を動かすことができる。これは、周りとコミュニケーションを取りながら生きていく人間としても忘れたくない考え方だと思っています。



今日で私の放送部人生は終わりを迎えます。あっという間だったなあというのが正直な気持ちで、でももっとやりたかったかと聞かれるといや、これで十分だなあとも思います。とにかく「やりきった」放送部人生でした。

これから放送に携わるすべての高校生に、自分だけの表現の満天が待ち受けていることを願って。

 

みのりのる

 



3年間の朗読本リスト

1年高文祭 風が強く吹いている / 三浦しをん

2年Nコン 日日是好日 お茶が教えてくれた15の幸せ / 森下典子

2年高文祭 処女のまま死ぬやつなんていない、みんな世の中にやられちまうからな / 葵遼太

3年Nコン あのころ / さくらももこ

3年総文祭 真夜中乙女戦争 / F

3年高文祭 汝、星のごとく / 凪良ゆう